私たち関西カタリバは、高校生に対してキャリア教育を行っています。
大学生が高校生と向き合い、2時間という限られた時間の中で、
将来について考える「キッカケ」を届けています。
恐らく、皆さんが想像される内容と大きな相違はありません。
教育のプロではない大学生が、
様々な悩みに直面している高校生と向き合います。
簡単なことではありません。
はじめて会う、話したこともない、
ましてやどこの誰かもわからない大学生が相手です。
一体高校生たちは何を話せば良いのでしょうか?
授業が始まった時、高校生たちは皆困惑した表情を浮かべます。
しかし、授業が始まり大学生が高校生に優しく語りかけると、
少しずつ、本当に少しずつその表情は安心へと変わります。
本気で高校生の事を想う大学生の姿は自然と伝わり、
やがてそれが信頼に結びつくのです。
授業が終わるころ、
高校生たちは嬉しそうな顔を浮かべ体育館を後にします。
どうして教育のプロではない大学生が高校生の心に寄り添うことが出来るのか?
はじめて参加する大学生の多くはそんな疑問を懐きます。
でも、その理由は決して難しいものではりません。
私たちはカタリバに参加するにあたって、
それ相応の覚悟をしています。
自分の言葉で高校生たちの未来を明るく照らす事が出来れば。
そう信じて、本気で授業に臨みます。
余りにも単純なことですが、これだけです。
本気じゃない人間が相手を本気にすることなんて出来ないからです。
もちろん、自分たちの活動が高校生の人生を本当に変えたのか、
それは分かりませんし、見届けるのは私たちの役目ではありません。
高校生を取り巻く多くの人たちが、成長を見守るのです。
高校生たちがこれからの人生をよりよいものにしてくれると信じて、
私たちはカタリバを届け続けます。