【実施報告】10/7神戸市立摩耶兵庫高校(夜間部定時制)カタリ場企画~Wonder Night 〈明日への扉〉~

2015年10月7日(水)に神戸市立摩耶兵庫高校(夜間部定時制)にてカタリ場を実施します。
企画当日は約30名のボランティアスタッフで摩耶兵庫高校の高校生にカタリ場の授業を届けに行きます。


【授業での役割】
・キャスト(20~25名程度)
高校生 3~4 名に対し、キャスト 1 名でグループを組み、高校生自身の将来の夢ややりたいこと、興味がある分野などについて約2時間語り合います。
高校生にとっては今の自分を振り返る機会となり、 自分の将来と向き合う時間になります。
「将来何がやりたんだろう?」「今何をしたらいいのか分からない。」そんな高校生の背中を押し、将来に対して一歩踏み出すことをサポートする役割です。


・先輩の話(4~5名程度)
ボランティアスタッフ自身の高校時代の体験や、大学等で打ち込んでいること、大切だと思う価値観などを、約15分の紙芝居形式で高校生に語りかけます。
等身大の体験を語ることで共感が生まれ、高校生にとって身近なサンプルとなります。
高校生の視野を広げ、自分自身について考えるきっかけを作ること。あなたの体験が高校生にとって将来に目を向ける機会になります。


【学生リーダーより】
みなさん、こんにちは!
学生リーダーのぼーちゃんです。


みなさんは、せわしなく過ぎていく日々の中で、自分だけが置いてきぼりにされているような、そんな虚無感に襲われたことはありませんか?
日々流されるように生きて、気がつけば今日が終わっている。
今を生きることが精一杯であるのに将来のことを決めなければならないという現実が容赦なく私たちに襲い掛かってくる。


そんな日々の中にいるとついつい忘れてしまいがちになるのが、周りの人たちへの感謝の気持ち。
私たちは誰かに支えられながら生きています。


このカタリ場の授業を契機に一旦立ち止まって自分自身を見つめなおすと同時に、周りの人たちにも想いを馳せてほしいと思います。


そしてこれからも素敵な人たちに出会えるよう、積極的に動いていってほしい。
たくさんの人とのかかわり合いの中で成り立っている人生。
多様な価値観に触れて、自分だけの道を切り拓く力を養うための通過点がこの授業であってほしい。


そんな想いを抱いてみなさんに会いにいきます!!
明日から、いや今日からまた頑張ってみようかなと、前向きになれるような授業を届けられるよう頑張ります。


学生リーダー ぼーちゃん




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2015年10月7日(水)に神戸市立摩耶兵庫高校でカタリ場を実施しました。


【企画のねらい】


自分の存在が尊いものであること、自分を応援してくれる人が周りにいること、
自分次第で良い出会いを引き寄せられるということ、
自分で道を切り開いていくことの重要性に気づくきっかけを届けることがこの企画のねらいでした。


それらのことに気づいてもらうには、何か「きっかけ」と「機会」が必要です。
その「きっかけ」を高校生一人ひとりに届けるべく熱くて強い想いを抱いた社会人や大学生がここに集いました。


カタリ場の授業が自分自身を見直す「きっかけ」になると同時に新しい世界を知る「機会」になってほしい。
カタリ場の授業後に一人ひとりが自分だけの人生を見つけ、前向きに進んでいけるよう願いを込めて、この授業に挑みました。


【当日の様子】


企画当日は20名のボランティアスタッフが摩耶兵庫高校に集まり、カタリ場の授業を届けました。


音楽が流れ、扉が開くと同時に入場してきたのは、これから始まることへの関心を全面に出している生徒、
戸惑いを隠せずにいる生徒、そして授業にいまひとつ関心を示さない生徒でした。


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班づくりが始まってからは、戸惑っていた生徒たちの緊張がほぐれ笑顔を見せるようになった一方で
少数の生徒が班を作ろうとせず、離れたところから授業を傍観する姿が見受けられました。


少数派の彼らが少し心配でしたが時間は止まってはくれません。間もなく「先輩の話」が始まりました。


「先輩の話」では5人の先輩が熱い想いを全力でぶつけます。
始めは所々で笑いが起きて和やかだったムードが途中からは一転して先輩の言葉を聞きもらさぬよう、
身を乗り出して真剣に耳を傾ける高校生の姿が目立つようになりました。


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彼らの目の色が変わった瞬間でした。


そして同じ時間にガラッと雰囲気を変えた高校生が別のところにもいました。
あの少数派の彼らです。


「先輩の話」の間、その輪の中に入っていなかった彼らのもとに大学生が駆け寄り、そっと寄り添う。


徐々に彼らが心を通わせていく姿、笑いあっているその姿に思わず目が奪われました。
もう心配は必要ない。そう確信した瞬間でもありました。


「座談会」を経て「まとめのワーク」の時間になりました。
この時には、最初とは全く異なる空間が出来上がっていました。
全員が前向きに授業に参加している。時に笑い声をあげながら、そして時に真剣な表情をしながら自分の内側から湧き上がってくる想いを大学生と高校生が一丸となって共有するその白熱した空気。


簡単には答えが導き出せないその大きな問いについて一生懸命考える姿があまりにもきれいで気がつけば足が震えていました。
全員が全力でぶつかった2時間。


たった2時間という短い時間でこんなにも人は変われるんだ、強い想いは誰かの心をこんなにも動かしてしまう力を持っているんだと、「カタリ場」という授業の持つ力の大きさを改めて実感しました。


授業が終了しても、なかなか立ち上がらない高校生。
もっと話したい、まだ足りないという想いがにじみ出ている彼らを見て、授業が彼らにとって良いものになったのだという喜びを感じるとともに「彼らはきっと大丈夫。これから自分で未来を切り開いてくれる。」という気持ちがこみ上げてきました。


今回、この授業が摩耶兵庫高校の生徒たちにとって自分自身を見つめ直し、前向きに未来へと踏み出す『きっかけ』になったかと思います。


今後もたくさんの人々と関係を築いていく中で、多様な価値観に触れより豊かな人生を歩んでくれることを願っています。


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プロジェクトマネージャー ぼーちゃん
コアスタッフ たくま、てんちゃん、きゃなこ