【実施報告】10/20京都府立洛西高校カタリ場企画~知る~

2015年10月20日(火)に京都府立洛西高校にてカタリ場を実施します。
企画当日は約50名のボランティアスタッフで洛西高校の高校生にカタリ場の授業を届けに行きます。


【授業での役割】
・キャスト(30~40名程度)
高校生 8~9 名に対し、キャスト 1 名でグループを組み、高校生自身の将来の夢ややりたいこと、興味がある分野などについて約2時間語り合います。
高校生にとっては今の自分を振り返る機会となり、 自分の将来と向き合う時間になります。
「将来何がやりたんだろう?」「今何をしたらいいのか分からない。」そんな高校生の背中を押し、将来に対して一歩踏み出すことをサポートする役割です。


・先輩の話(8~10名程度)
ボランティアスタッフ自身の高校時代の体験や、大学等で打ち込んでいること、大切だと思う価値観などを、約15分の紙芝居形式で高校生に語りかけます。
等身大の体験を語ることで共感が生まれ、高校生にとって身近なサンプルとなります。
高校生の視野を広げ、自分自身について考えるきっかけを作ること。あなたの体験が高校生にとって将来に目を向ける機会になります。


【学生副リーダーより】
こんにちは、学生副リーダーのみやです。


皆さんは高校生の時、何の為に勉強するのか、知っていましたか?
皆さんは高校生の時、自分には何が出来るか、知っていましたか?
皆さんは高校生の時、本当の幸せとは何か、知っていましたか?


僕は何も知りませんでした。
考えることすらしませんでした。


ただ闇雲に大学を目指し、それなりの企業に就職し、それなりの家庭をもつ。
本当はどうだか分からないけど、皆がそうしているからきっとそれが自分にとっても幸せに違いない。


ずっと、そう思っていました。
何も知らないのに、世間体を自分の意思だと信じこんで、生きていました。


ゴールがないのに、ひたすら走り続けていたのです。
当然、その先には、何もありませんでした。


目標なき努力は、夢なき人生は、何よりも味気ない。
僕はそんな簡単なことを知るのに、随分と時間を費やしました。


この問いの答えを導き出すのは決して難しくはありません。
ただ、考え続ければ良いのです。


自分は何をすべきなのか、何のために努力しているのか。
自問自答を繰り返すうちに、いずれ答えは見えてきます。


考え続ければ、自分だけの答えを必ず見つけ出すことが出来ます。
その、考えるキッカケを僕たちは高校生に届けに行きます。


学生副リーダー みや




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2015年10月20日(火)に京都府立洛西高等学校でカタリ場を実施しました。


【企画のねらい】


「強い自分も弱い自分もぜんぶ受け入れて、いろんな自分と一緒に未来への歩みをはじめる」これが今回の企画のねらいでした。
そのためには、高校生活、これからの人生を諦観するのではなく、彩り豊かな希望に満ちた未来を思い描けるようになるキッカケが必要です。
それもひとつやふたつでなく、たくさんのキッカケが。


そこで、本気で笑って、泣いてきた、高校生よりも少し先の未来を生きる、多種多様な価値観を持った大学生たちに集まってもらいました。
また、高校生だけでなく、彼、彼女らにも原点に立ち返り、本気で人生について考えてほしい。企画に携わる全ての人にキッカケを見つけてほしい。
そんな想いから企画を実施しました。


【当日の様子】


企画当日約40名のボランティアスタッフが集まり、洛西高校の高校生にカタリ場の授業を届けました。


授業開始前、大学生は皆笑顔でした。少しの不安や緊張を抱えながらも、数分後に控えた一度きりの空間を待ちわびているようでした。
授業開始前、高校生は皆笑っていませんでした。数分後に何が控えているか皆目見当もつかず、緊張や期待、いろんな感情が入り混じっているようでした。


授業開始を告げるチャイムが鳴り、高校生たちが体育館に入ってきました。
数分前に浮かべていた曖昧な表情そのままで。


大学生は笑顔で高校生たちを迎え入れ、少しでも高校生と心を通い合わせようと全力でした。
このときの、高校生たちの少し驚いた表情が印象的でした。じわり、じわりと大学生の想いが浸透していくこの瞬間は忘れられません。
先輩1人と高校生約14人程度の班が体育館のあちこちに出来上ると同時に、体育館に張り詰めていた緊張感は徐々に影を潜めていきました。


班づくりができたところから班の先輩を筆頭にメンバーの自己紹介がはじまりました。どの班も先輩が明るく元気に場を盛り上げています。
今日、はじめて皆が笑顔になった瞬間です。


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「先輩の話」では、8人の先輩が自分の人生や想いを全力で高校生に語りました。
8人8色のその内容はどれも高校生にとって身近なテーマになっており、高校生の共感を生む言葉がいたるところに散りばめられていました。
理想で塗り固められた空想の大学生は誰ひとりとしていません。そこにいるのは、壁にぶち当たりながらも諦めることなく、今を全力で生きる等身大の大学生たちだけです。
誰もが先輩の話に心を奪われていました。先輩の想いに呼応するかのように高校生の表情は変わっていきます。
時には思いっきり笑い、時には我慢することなく涙を流す。
自らの気持ちに嘘をつかない高校生たちの姿を前にした先輩たちはさらに想いを強くし、最後まで全力で向き合い続けます。


「先輩の話」を聞き終えた高校生たちは、元の班の先輩のところに戻っていきます。
そして、「先輩の話」や、班の先輩との対話の中で浮かんだ疑問や思いを考える「座談会」、「まとめのワーク」を行いました。


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自己紹介の時とは打って変わって、皆が真剣な表情を浮かべています。
「これからの自分になにが出来るのか」「自分が本当にやりたいこととは何か」普段学校で解く問題とは違い、この問いは簡単に答えを導き出せません。


高校生たちは、必死でした。
中には涙を流し班の先輩に想いを吐露する高校生もいました。


大学生たちも、必死でした。
目の前の高校生たちに自分が出来る限りを尽くしています。


誰ひとりとして今を、未来を諦めない姿は何よりも輝いていて、希望に満ちていました。
高校生たちは最後に班の先輩と約束を交わし、固い絆で結ばれたとき、授業終了を告げるチャイムが体育館に鳴り響きました。


高校生たちが体育館を後にします。
班の先輩と言葉を交わしながら、ゆっくりと、出口へと向かっていきます。
この時、大学生も高校生も、皆が笑顔でした。誰もが、充実感に包まれていました。


今回のカタリ場の授業は洛西高校の高校生にとって、自分を見つめなおし、未来への一歩を踏み出すキッカケになったかと思います。
自分に自信を持ち、後悔しないように努力し続ける姿勢を養い、今後の人生をより一層鮮やかなものに出来るよう願っています。


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プロジェクトマネージャー はぎ
コアスタッフ ゆーすけ みや